seelsorge

devotion and thinking.

わたしはお前たちに新しい心を与え、お前たちの中に新しい霊を置く。わたしはお前たちの体から石の心を取り除き、肉の心を与える。
──エゼキエル書 36:26

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 ノーマン・マイヤーという心理学者が行った、「異常固着(abnormal fixation)」という有名な実験があります。
 
 ラットを使った実験です。ラットが進む先には窓の絵が二つあって、ジャンプしてその絵に飛び込む形になっています。
 正解の絵の方に飛ぶと向こう側に抜けることができ、エサを食べられます。しかし間違った方に飛ぶと、単なる窓の絵になっているため、ぶつかって落ちてしまう、という仕組みです。
 ラットが正解の窓を見つけ、毎回同じ方の窓の絵に飛べば、その向こう側にあるエサを食べられる、ということが分かった時点で、実験装置を変えます。どちらに飛んでも、絵にぶつかって落ちるようにするのです。
 その結果、ラットは混乱し、前にエサが食べれた方にばかり、固執するようになるのです。
 つまり、状況に合った新しいやり方に切り替えられなくなる、という「異常固着」が起こる、という実験でした。
 
 これはあくまでラットを使った実験ですが、私たち自身にも似たような傾向があるなと思います。
 私たちも、何度も失敗が続くと、心が固まってしまうことがあるからです。
 以前うまくいったやり方、以前安心できた考え方や振る舞い方に、無意識のうちにしがみついてしまう、目の前に新しい道が開けていても、それに気付いて方向転換する力が失われてしまうのです。
 ラットがそうであったように、それは私たちにとっても十分起こりうることでしょう。
 
 ここで大切なことは、この実験においてラットは、外側からの働きかけがなければこの異常固着から抜け出せなかった、という点です。
 無理やりにでも違う方向にチャレンジさせられたり、新しい経験を与えられることによって、その凝り固まった考えが崩され、新しい道を見出す心を取り戻していくことができるのです。
 聖書にも、私たちの心が変えられていくためには、私たちの周りからの関わりを必要とする、ということを示す言葉があります。
 その一つが、エゼキエルという預言者の言葉です。

「わたしはお前たちに新しい心を与え
 お前たちの内に新しい霊を置く
 お前たちの体から石の心を除き
 肉の心を与える」

 私たちは、失敗を重ね、同じ過ちを繰り返し、それでもなお同じところにしがみついてしまう生き物です。
 しかし神様は、そのような私たちに気づきを与え、悔い改めさせ、固まってしまった心を、もう一度柔らかくしてくださるお方なのです。
 それは、聖書の言葉を通してというだけではありません。私たちの周りにいる人々──家族、友人、同僚たち、あるいはインターネット上で関わりのある人々でさえ、そうです──を通しても、働いておられます。
 
 あなたに誰かが声をかけてくれる、誰かが違う視点を教えてくれたり、手を差し伸べてくれる。
 それもまた、凝り固まった私たちの心が変えられるための、神様からの働きなのです。
 
 あなたが今、うまくいかないことが続いているとするなら、思い返してみたいのです。以前のやり方に固執してしまっていることはないでしょうか。
 もしそのようなことがあると気付かされた今こそ、私たちが変わるための道が開かれているのです。