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きっと、どうにかなる


まことに、イスラエルの聖なる方。わが主なる神は、こう言われた。「お前たちは、立ち帰って、静かにしているならば救われる。安らかに信頼していることにこそ力がある」と。しかし、お前たちはそれを望まなかった。

──イザヤ書30章15節

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SNSを開くと、仕事や人間関係に頭を悩ませている人がたくさんいます。そうでなくても、毎日過ごしていると、心配事が次々に生まれるものです。
あらゆる問題や不安につきまとわれるとき、私たちはそれを解決しようとするあまりに、あれもやってみよう、これもやってみたらどうかと、心も体も慌ただしくなってしまうのではないでしょうか。

今日の聖書の言葉には、イザヤと言う人が人々に神様の言葉を呼び掛けています。「安らかに信頼していることにこそ力がある」。

しかしその言葉を聞いたユダヤの人々は、いてもたってもいられませんでした。敵国の侵略と支配にあい、苦しい生活を強いられている目の前の状況に、人々の心は奪われていました。悩ましい生活の中で、どうにかそこから逃れようと一生懸命にもがくあまり、神様の言葉に信頼することができなかったのです。そのために、一層苦しい状況におちいっている自分たちを振り返ることさえできなくなっていたからです。

そのような姿は、わたしたちが悩みの中にあるときと大変よく似ています。問題を解決するために、何かをしなければならないという焦りがある。
でも、何をしたって、何も解決しないのではないかと言う無力感しか得られない。
そのようなとき、聖書は私たちに言うのです。

「安らかに信頼していなさい」。
つまり、あとは神様に信頼して委ねなさい、と教えるのです。

神様にゆだねる、ということは、私たちがすべてを投げ出してあきらめる、ということではありません。
私たちが今、自分の力だけでできる限界まで手を尽くし、努力をしたうえで、そのあとの問題がどうなるかは、神様に信頼をして手渡していく、ということなのです。

宗教改革者のマルティン・ルターという人は、毎朝祈ることから始めるように勧めています。
ルターはこのように教えるのです。
「今日はやるべきことがいつもよりたくさんある。だからこそ、いつもよりも長く、神に祈る時間を確保せねばならない」と。

しかし私たちは毎日慌ただしい日々を過ごしています。1日のはじめにゆっくり祈る時間を取る?とんでもない!そんな時間があったら少しでも睡眠時間に当てたいよ!という人だっているでしょう。
しかし、神様はあなたに、祈ることを通して、そのような慌ただしい朝であっても、あなたの心がほんの数分でも落ち着きを取り戻し、ホッとできる時間を与えたいと思っているのです。
そして神様は、悩んだり苦しんだり、悲しんだり迷ったりするあなたと一緒に、その問題に取り組んであげたいと願っておられるのです。

私たちができる限りのことに努力し、やるべきことをやりきったのなら、その先で、神様はあなたの問題を委ねてもらえるのを、待っておられます。
今すぐには解決しないかもしれない。でも、きっとどうにかなる。だって、私たちには神様がついている。そのような神様への信頼のゆえに、私たちは日々の中で抱える様々な悩みをすべて、祈りのうちに、神様にゆだねてみたいと思うのです。

「安らかに信頼していることにこそ力がある。」