ここはあなたを幸せにする世界


わたしが地の上に雲を湧き起こらせ、雲の中に虹が現れると、わたしは、わたしとあなたたちならびにすべての生き物、すべて肉なるものとの間に立てた契約に心を留める。水が洪水となって、肉なるものをすべて滅ぼすことは決してない。

──創世記9:14-15

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先日、すごく大きな虹が空にかかっていました。
虹の根本をハッキリと見たのは初めてでしたし、見事な虹でしたから三歳の子どもにも見せました。
すると子は「なぜ虹が空にかかるの?」と聞きました。私は今日の聖書箇所、ノアの洪水の物語を思い出して「神様が虹をかけてくれたんだよ」と答えました。
すると子は「そっかー、神様がかけてくれたのかー! きれいだねぇ、神様、ありがとうだね」と笑顔で繰り返していました。

イエス・キリストは「心を入れ替えて子供のようにならなければ、決して天の国に入ることはできない」と言われました。
つまり、子どものように素直に何事も受けいれる心を持つことを、神様は私たちに望んでおられるということを言いたいのだと思います。

子も虹を見た時、それを「きれいだねえ、神様、ありがとうだね」と表現しました。
子どもを観察していると、そうやって周りの情報を自分を幸せにしてくれるように受け取っているように思えます。
それは、イエスがいう素直になる、ということに通ずるものであるように思います。

でも、私たちは大人になればなるほど、そのように生きるのが難しくなるものです。
私たちの周りに溢れるニュースであれSNSの情報であれ、デマやフェイク、怒りを呼び起こすように操作された炎上商法、AIの生成技術もどんどん進化しています。
一体何が正しい情報なのかを精査をしなければならない、疑ってかかることを求められる時代が来ているように思います。
そのような中で、一番大事なことは、その情報の中に自分にとって必要な情報があるかどうか、つまり、自分を幸せにしてくれるものを見つけられるかどうかが大事なのです。

だから、私たちにとって最も必要なことは、たとえば虹がかかっているのを見て、綺麗だなと思うことです。
そして出来るなら、神様というお方が、私たちを滅ぼすような御方では決してないということを、虹を見るたびに思い出してほしいのです。
聖書が教える神様とは、皆さんの間違いを罰したくてたまらない神様ではありません。
私たちを何度でも赦し、次こそは間違わないようにと何度でも教え、諭す神である、その愛を思い起こすしるしとして、神様は空に虹をかけられたのだということを、今日の聖書の言葉と共に、いつも心に留めておきたいと思うのです。

あなたの周りにいる人々も、たくさんの言葉をかけてくれているでしょう。
その言葉を、あなたを幸せにしてくれる言葉として受け取ってほしいと思います。
それは、一見厳しく叱ったり諭したりする言葉に聞こえるかもしれません。
でもその向こう側に「未来の自分を幸せにしてくれる言葉だ」という赦しと愛を見出していけたなら、きっとあなたの明日は、今日よりももっと、幸せな一日になるのです。