予定がない時ほど忙しく感じる。
矛盾に聞こえるかもしれないが、ここ数年ずっとこれを感じている。
仕事が矢継ぎ早に飛んできて、毎日それを分配して、とにかく処理し続けていく一週間と、おそらく頑張れば週の半分くらいで全部が終わってしまえるルーチンワークだけの週。何故か後者のほうが、仕事が週末まで残りがちで結果的になんだか焦って仕事をしている感じがある。
本来余るはずの時間に何をしているのかというと、だいたいは仕事をしている。じゃあなぜ仕事が進んでいないのかというと、一つのタスクに対しての集中力が極端に落ちて、メール一通出すのに1時間かかる、みたいなことが頻発するのだ。
しかもそのタスクが終わった時点で時計を見て「???なんでこんな時間経ってんの?」と首を傾げているので救いがない。
だから何だという話なのだが、自分という人間は実際に忙しいほどちゃんと仕事をする人間なのかもしれないということをなんとなく察し始めてきた。
こういう気持ちを抱えている人が他にもいるかどうかはわからないが、多分こうすればこの不可思議な進捗遅延を解決できるだろうということは察しが付いているので、来週からちょっと頑張ってみたい。
その方法というのは、「一つの作業に割り当てる時間を無理やり短く区切って、仮想的に忙しいことにする」である。
ポモドーロテクニック、というやつがある。25分仕事をしたら5分休憩を行う、というサイクルを繰り返していくものだ。
しかしこのタイマー、仕事を始める最初のタイミングや、小さなタスクを大量にこなすときにはめちゃくちゃ有用なのだが、「何時間もかかって一つのものを作る」タイプの仕事とあんまり相性が良くない気がする。
というのは、たとえば筆が乗っているときに一度休憩を挟んでしまうと、またその状態に持っていくまでに時間がかかるからだ。バリバリと仕事がすすんでいるときには休憩さえしたくない。出来るところまで進めておかないと、休憩したその瞬間から頭からその先の進捗がこぼれ落ちていってしまう。
しかし、人は仕事を始める瞬間が最も心理的ハードルが高いらしい。そして、一度始めてしまうとそのハードルはすごく低くなるといつ研究結果を見たことがある。
そのようなわけで、使い分けが大事だと最近思い始めた。つまりこうするわけだ。
- 新しいタスクを始めるときには、ポモドーロタイマーをセットし、「まずは25分だけやってみよう」と思って始めてみる
- その仕事が調子良く進むようならタイマーを止め、休憩を挟まずに進めるだけ進めてしまう。
- なかなか上手くいかない、調べることや立ち止まることが多いように思うなら、ポモドーロタイマーに従って25分は次に必要なアクションを洗い出し、時間になったらちゃんと短時間の休憩でリフレッシュする。
多分このような使い分けをすれば、キビキビとした仕事時間になるはずだ。1日が終わって仕事が終わっていなくて、夜に持ち越しては好きな趣味を十分楽しめずに一日が終わってしまう、そんな毎日から抜け出したい。